2017年7月12日水曜日

おカメとひょっタコ


【小話:その2】

「おかめ」はともかく,「ひょっとこ」という言葉はいったいどこから来た言葉だろう。なんともいえないおかしみを感じる響きだが。
平凡社の大百科事典を調べてみた。(以下「」内引用。)
「ひょっとこは,火を吹くときの顔を表現したもので,火男のなまった言葉とされている」とあった。
また,狂言で使われるお面にも<うそぶき>というのがあるそうだ。鍛冶屋の神でもあるという。

その鍛冶屋だが,こんな話も載っていた。「鍛冶の作業で最も重要なのは,吹子で風を送ることと火の色を見分けることだ」そうで,「長く火を見る作業に従事していると片目が失明することが実際多いようである」とあった。
 ひょっとこの目は,あらぬ方を見ていておもしろなあとばかり思っていたが,片方が見えないのだとは…。

また,ひょっとこの舞う仕草も鍛冶屋の作業からきているというのだが,どんな作業なんだろう?

なんとも壮絶な言葉の由来だが,そればかりではないようだ。
「鍛冶は石から金属を作るという神聖な作業として宇宙創造に比せられ,…鍛冶神の系譜をひく道化でこの世を活性化する存在とみなすこともできる」とも書かれていた。

なお,イラストのネーミングは,F氏。上のような意味を知る前になんとなくかいていた下絵を見るなり,即座に,そう言い放ったのだった。(記:04.10.4)

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