
なんとも奇妙というかこっけいな姿だが,それにはこんな理由がある。
担任の先生がどういうわけか,「みなさん,こんどから自分の好きなおもちゃを学校に持ってきていいですよ」という提案をしてくれたのだ。
さあ,この信じられないようなうれしい発言に狂喜した私たちは,さっそく,みなおもいおもいのお気に入りおもちゃを持っていそいそ学校にGo!
そこでくだんの姿になった次第。
この登校ルックだが,ちょっと手がこんでいる。
まずはランドセルを背負う。ついで愛用の人形をヒモでランドセルの上からおぶう。さらにその上に掛けているのが,「かめのこ」と呼んでいる,亀の甲羅のような<綿の入った和製ケープ>みたいなもの。

ところで,そんなある日の下校姿が次の図。
その日は,学校で頭にDDT(シラミ退治の薬だったらしい)なるものを吹きかけてもらったので,その白い粉が落ちないように,頭を手ぬぐいでおおって下校。
つまり,ランドセル+人形+かめのこ+手ぬぐい頭というわけ。
「なにしに学校に行っとったんじゃー?」と,つっこみたくなる姿が出来上がったわけである。
こうして家でも学校でも人形ごっこ三昧をして遊び倒したわけだが,そのせいかこの遊びは,しだいに新鮮味がなくなったような気が…。
そしてそのうち,この「おもちゃ持ち込みOKの教室」は終息。
先生が宣言したのかこちらの興味がうせたからかは覚えていない。
すると,家での人形遊びが勢いを盛り返す。着せ替えの服を作り,髪の毛をちじれさせ,菓子箱で家具も作りして,日々さらなるバージョンアップにいそしんだ。

いや失敗して改悪もする。
人形を「ミルク飲み人形」に改造したくて口とお股のところに穴をあけたら,飲ませた水が足のつなぎ目から漏れる事態に。口と排出気管はひとつながりの管になっていなければならないことを学んだ事件だった。
あれからずいぶんたったけど,まだあの人形は残っているんだろうか。
今なら,目をつぶるとか,おしゃべり機能内蔵とか,歩行機能付きの人形に進化させてみたい。
だがそうなると,人形はもはやフランケンシュタイン状態かもしれぬ。(その10/記:2006年1月7日)

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